映画観てきました。
開演が19:10からだったので、終わったのが21:10。
本屋に寄って、少しドライブして帰ったら23:00でした。
アレコレしてるうちにこんな時間に・・・。
つーわけで、むうのネタバレ感想てきな愚痴をしたためてみました。
原作を読んでるか、読んでないかによって、この映画は観る印象がかなり変わってくと思う。
自分なんかは原作者のファンですので、まあ、内容は知ってた。
というか、「アレを映画化するのか!」と、はじめは『当時映像化不可能と言われた問題作』を念頭に入れていたので、なんというか[期待は大]であった。
しかし、中を開いてみたら「ベースは手塚」と掲げてるだけあって、原作の斜めを行く作品だった。
まず、島での出来事。
原作では、カラスといわれる「不良少年」の一員であった賀来少年が、バカンスで立ち寄った結城少年を拉致とも言えるような扱いで、島の洞窟に連れてきたところで、ガスモレの事件にあい、こそで結城がガスを吸い込んでしまったことで、殺人者結城美知夫が形成されているが、映画の中では「ガスモレによって島民が次々に死んでいく中、生き残ったものは銃火器で皆殺し。その中で賀来は結城に助けられ、今まで生きてきた」という設定になっている。
これによって、「罪悪感から、結城の殺人計画に手を貸さざるを得ない→結城の言いなり」という公式が使えなくなる。
原作ではゲイの色も濃く出ていて、同性異性のベットシーンも描かれているのだが、流石にコレは映画には出せなかったようで、「結城の言いなりな賀来神父」は、どんどん存在感が薄くなっていたように思う。
また、原作にはないオリジナル設定の「新聞記者」の登場。
残念ながら、彼女は原作のストーリーを分かりやすくするために登場しただけであって、あまり意味のない役周りのような気もする。
銀行員の結城が現代版になって、当時は普通に使用されていただろうソロバンという小道具が流石にPCになっていたのは良かったと思う。
話は、過去の島での出来事のあと、原作でいう1話目の誘拐殺人事件となる。
これは、海外での出来事とされ、人質も「小さな男の子」から「薬中の女子大生(?)」と変わっていた。
身代金を持ってきた父親とともに殺害・・・。これが原作通り。
この辺りから、これまたオリジナル設定の「沢木」という警察が出てくる。
これは原作にいう目黒検事と前松刑事にあたる人物といえる。
最初から最後まで、結城を犯人として追い続ける役回りの設定である。
賀来神父のそばにも、オリジナルの設定でミカと言う名の少女が登場する。
話の中で、特にキーマンにあたる人物とはいえず、あまり目立ちはしない。
作中、3回ほど絶命シーンがある。
殺人に何も感じない結城の感性を出すために必要だったのだろうか、しかし個人差はあるだろうが、多少トラウマになる人も居そうだという印象も持ってしまう。
原作では、賀来神父と共犯で、結城単独で、愛犬(?)巴を使って、など手段が多様であった。
今回、警察に取った殺害方法は、若干夢に出てきそう。
物語後半で、牧野という新聞記者とともに沖之真船島へ向かう。
原作でも、島へ上陸するシーンはあるが、ともに上陸したのは藪下という名のオッサン(社長)である。
ムウの隠し場所も亀甲墓ではなく、貯水湖とされていた。
また、ここでムウに原作ではなかった「勝手設定」がつけられる。
「ムウは水と中和してしまう」
原作では後半子供2人と、軍の兵1人を人質に飛行機へ賀来とともにのりこんだ結城が、歌舞伎役者の兄と入れ替わり(結城美尾知夫として兄を殺害)、現在でもノウノウといきている。
といったシメククリになっている。
映画ではこれが、教会の子供全員を人質の形とし、軍の兵を1人連れて飛行機に乗り込み・・・。
まではほぼ原作に沿っている。
ここから、飛行機に隠れてのりこんだ賀来とムウを奪い合い、東京湾の上まで来たときに、賀来が海へ身を投げムウを中和、その後兵が脱出した後に結城のまだ乗ったままの飛行機を爆撃。結城は死んだものとされていた。
場面が変わって、沢木のケータイに着信があった。
目の前の野外大型モニターには、政治家・望月の演説の会場が映っている。突然、壁の通気候から白い煙があふれ、一気にわく場内。沢木のケータイには「今日のは、お遊びです・・・」声が響く。
結城は生きていた。背中越しで顔までは確認できない。しかし、その声は間違いなく結城の声だった・・・。
物語の締め方としては、原作のそれと同じ。
そこからEDへ・・・。
全体的な感想としたら、「2時間で、コミック2本分はきつすぎます」です。
せめて、原作通りにするのであれば、あと1作、2作・・・。
まさに「ベースは手塚」です。
原作の内容をしっていれば、この薄さに気付くでしょう。
これは、映画を観て原作を読むことをオススメします。
ネタバレめいた感想なんてはじめてかいたから、後半グダグダですみません。
PR